DegoReco

でごのつづるレコメンド。レコード。おすすめと、記録。

読書

爽快に痛快に、成瀬が道を切り開く。ゼゼカラどこまでも。/『成瀬は信じた道をいく』感想

以前読んだ『成瀬は天下を取りにいく』が、この記事を書いている2024/2/3時点では本屋大賞ノミネート作にもなっている。本屋大賞以前にもなんやかんやで受賞していて10冠らしい。すげえや。 祝10冠! 宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』が、坪田譲治文学…

【週報】1/22-1/28/明朝に目がさめて、よふかしのうたを読んだ

今週は出張があったり、師走の忙しさの追い込みがかかった週だった。きっつー。やるべきことの総量が多すぎる。 出張といえば新幹線。新幹線といえば読書。ということで読書が捗った。嬉しいな。

【週報】1/1~1/7 振り返りの習慣をつける一年にしていきたい

2024年は色々と記録する年にしたいと思っている。読んだ本、漫画。観たアニメ、遊んだゲーム。この一週間は何を楽しんだのか、…この二週間は、この一ヶ月は…。頻度はどうなるかわかりませんが、定期的に振り返って摂取したエンタメ…エンタメと言うか、楽しん…

2023年に楽しんだゲームや本、漫画振り返り

2023年のゲームや本、漫画を…と振り返ったときに一番に思い浮かぶのはゼルダの伝説 Tears of the Kingdom(以下ティアキン)です。DLCも発売がなく、一通りの区切りを終えた後は起動すらしていないのですが、あの濃密で夢中になった時間…あれほど夢中になっ…

【日記】知らなかったことを知り、できなかったことができるようになる。

ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んだ。本屋大賞のノンフィクション部門を受賞されていたのでタイトルは知っていたが、内容はほとんど知らなかった。この度、お嫁さんが図書館で借りてきたのを読ませてもらった。

成瀬の勢いに、心と体が引っ張られた。私も島崎と一緒に見続けたい。/『成瀬は天下を取りにいく』感想

最近、しんどい場面を読んだり見たりするのが苦手になってきたように思える。主人公が逆境にぶつかるとか、困難に立ち向かうとかは問題ない。"むき出しの悪意"であったり"理不尽な言いがかり"、"あからさまに足を引っ張ってくる"みたいな存在が苦手だ。 ひた…

小説『火星の人』、映画『オデッセイ』感想/思考ダダ漏れ追体験とサバイバルのハラハラ観測体験

アンディ・ウィアーの小説『火星の人(原題: The Martian)』を読みました。そして映画『オデッセイ(原題: The Martian)』を観ました。オデッセイってどこから来たんだ。ちなみに映画はアマプラで見ました。プライム対象ではないのでレンタルで。おいおい…

プロジェクト・ヘイル・メアリー感想/「何も知らずに読むのがいい」とはどういうことか

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を読んだ。「何も調べずに読め、あらすじすら読むな。映画化が決まっており今後情報から逃げづらくなるから今のうちに読め。」と私の周囲の方々が声を揃えていた作品だ。読み終わった今ならその意味がわかる。マジで何も…

マグマ、暗闇、憤り。シオリエクスペリエンス19巻感想

シオリエクスペリエンス19巻を読みました。今回はwebサイン会当選しませんでした…。いや、今まで毎回当選していたのが奇跡的だった。 今回もいつもどおり、いやいつも以上にドキドキさせてくれる1冊でした。次が読みたくてたまらない。毎回「えっそんなこと…

『三体X』感想/作品の立ち位置と筋違いの期待を煽る宣伝の呪い

『三体X』読みました。『三体』シリーズの感想記事も書けていないけれど、(Ⅲを読んでいる間にⅠ、Ⅱの記憶が霞むくらいのスケールになってしまって途方に暮れてるうちに書き時を見失った)読んだ時に書いておけの精神で書く。 結論から言えば、「楽しかったよ…

『あきない世傳 金と銀』完結。"買うての幸い、売っての幸せ"を貫く道に訪れる、"縁と月日"の尊い巡り。

【あきない世傳 金と銀 源流篇 (ハルキ文庫)/髙田郁】一気に読んでしまいました。新シリーズ。みをつくしもそうだし、今作も「心がたいへん清く健やかになる」ね。そうとばかり言ってられないくらい辛いことも... →https://t.co/m81JiCbFMP #bookmeter — で…

SF偏差値の低い私が、Outer Wildsをきっかけに手に取ったSF作品

今週のお題「SFといえば」 私はSF偏差値が低い。SF偏差値ってなんだ??SFのことを知らなすぎることが露見する言葉を使ってしまったが、とにかく「SF作品にあまり触れてきていないな」という実感がある。創元、ハヤカワのSF文庫は私の本棚にラインナップされ…

【読書感想】恩田陸『蜜蜂と遠雷』/その文章の豊かさたるや

恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』を読みました。気になるな、と思っていながらも読めていなかった本作。恩田陸さんに関しては、『ドミノ』『Q&A』『朝日のようにさわやかに』のみしか触れてきておらず、かつそれらの印象としては「ストーリーテリングに定評のある…

【でご大歓喜】ゆず×宮下奈都さんコラボの新曲「明日の君と」発表

ツイッターやブログではちょくちょく話題にしているのでご存知の方もいるかもしれませんが、私ゆずっこなんですよね。 私、小説も読む方で、宮下奈都さんの作品が大好きなんですよね。 ◤配信リリース決定◢Netflixリアリティシリーズ「未来日記」シーズン2主…

採用ページの「産休育休制度あります」の違和感。『男性の育休』を読んで

「男性の育休」を読みました。 日本の少子化問題をなんとかするには出生率を上げねばならん。そのためには男性の育児参加がホント大切。ホント大切なんだけどなんで男性の育休取得進まんのじゃ?データ的に「取りたい」人は多いのじゃぞ?それには大いなる誤…

「リモートワーク」を悪者にせず、「働き方」を見直すきっかけに。/「会社には行かない」感想

「リモートワークでは空気感が共有できない」 「リモートワークではクリエイティブな仕事ができない。一人で完結できる仕事をしてもらうしかなく、なんならそれは業務委託でも良い気がする」 「リモートワークが進むと、労務管理場に社員にGPSを持たせないと…

『コミュ力』という漠然とした言葉に苦しんできた人へ/『コミュ力なんていらない』感想

今週のお題「読書感想文」 コミュ力なんていらない 人間関係がラクになる空気を読まない仕事術 作者:石倉秀明 発売日: 2020/08/27 メディア: Kindle版 『コミュニケーション能力』 これがあるや否やに振り回され、落ち込んだり自己否定をしてしまったことは…

【読書】『「わがまま」がチームを強くする。』わがままの奥にある「こうありたい」をどう活かしていくか。

サイボウズ チームワーク総研が本を出しました。買いました。読みました。(←ここまでは超速かった) 記事を書くまでに時間が立ってしまったのが惜しい。反省。いや、書きたいことが多すぎて… teamwork.cybozu.co.jp 「わがまま」がチームを強くする。 作者:…

【読書】チームのことだけ、考えた。/サイボウズのチームワークは理念と言葉の定義の浸透あってこその成果

チームのことだけ、考えた。――サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか 作者:青野 慶久 発売日: 2015/12/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) サイボウズの取り組みや理念等については、サイボウズ式だったり、様々な書…

【読書】だから僕は、ググらない。/知を拡げるために、思考を冒険させてみよう。

どれほどいいことを考えていても、その考えが頭の中にあるだけで、まだ外に出てきていない状態では、アイデアとは呼べないんじゃないかと僕は思う。 アイデアとは具体なのだ。アイデアとはアウトプットだと言い換えてもいい。 「だから僕は、ググらない」p.1…

管理部門に求められるカスタマーサクセスのキモは、従業員にとってのエフォートレスな環境づくりとも言えそうだ。

以前「カスタマーサクセス」という本を読み、これは人事を始め管理部門系にも求められる考え方だなと思った…という記事を書いた。 dego98.hatenablog.com カスタマーサクセスというのは、「売ることが最大の目的」であったビジネスモデルから、今日の「継続…

「最軽量のマネジメント」、マネジメント層じゃない立場から読んだ感想

先日のサイボウズデイズにて購入した「最軽量のマネジメント」を読みました。 現職ではマネジメント層ではなくスタッフメンバーなのですが、この立場でも参考になることは多くあると思ったのと、そもそもサイボウズファンなのと、オサムさんの話をちゃんと読…

ペンギン・ハイウェイと、夏の香りと、読み終えた当時の感想を

<8月18日追記>映画感想記事を書きました dego98.hatenablog.com ペンギン・ハイウェイのアニメ映画版の公式サイトが開設しました。 penguin-highway.com 映画『ペンギン・ハイウェイ』 予告1 宇多田ヒカルさんが主題歌を歌い、蒼井優さんのお姉さんが、お…

【読書】「抵抗勢力との向き合い方/榊巻亮」

抵抗勢力との向き合い方 作者: 榊巻亮 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2017/04/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る タイトルのインパクトから、「抵抗勢力をどう説き伏せるか」みたいな印象を持ってしまったが、全然違った。 『物事…

暖かく繊細な表現にそっと包まれながら、内から芽生える何かに気づける一冊。 本屋大賞2016受賞作 宮下奈都さん 「羊と鋼の森」

愛読し、応援している作家、宮下奈都さんの「羊と鋼の森」が、このたび本屋大賞を受賞しました ここ数年でメディアにも大きく取り上げられるようになっている本屋大賞。書店員が選ぶところがポイント。「選ぶ」というのは、各書店員の投票で選ばれるというこ…

キノベス2016 第一位 宮下奈都さん 「羊と鋼の森」

近年、書店員さんたち自身が「売りたい本」「読んでもらいたい本」を推薦して取り上げることが多くなっているように思います。 現場の店員さんからの発信というのは、出版社からの推し方とはまた違って面白い。 そんな中、紀伊國屋が展開するキノベスが発表…

「気づき」で揺れる心を描く/宮下奈都さん

(本記事は2014年に書いたものを手直しした記事です。また折を見て宮下さん特集記事を書きたいな) 「おもしろかった!」と膝を叩きたくなる小説もあれば、「うんうん。」としみじみ爽やかに読み終わる小説もある。 心をごりごりえぐられるような小説もあり…