マリオシリーズは熱心に追いかけてきたわけではないけれど、記憶の中には何に苦戦したか、どんなBGMだったか、みたいなピンポイントな思い出が存在している。マリオはゲーム単体だけでおもしろさや感動を語るのは難しく、必ずそこに体験がセットになるような気がする。ゲームハードが進化するとき、そこに必ずマリオがいたからかもしれない。横スクマリオが3Dになったときの驚き。「マリオのゲームってこんなこともしていいんだ」となったような記憶。たとえ横スクじゃなくてもマリオはマリオだった。長い歴史があり、様々なハードで、様々なゲームジャンルで発売されたマリオ。多くの人の人生の中に、「マリオ」という体験がある。
とまぁ、そんなに各シリーズ語れるわけではないのですが、マリオの映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を見てきました。総じて面白かったです。面白かった。マリオのゲームをクリアしたあとってこんな感じだよな、みたいな気持ちです。着実にできることが増え、未知の世界を歩んできたなと振り返り、培ってきた経験を活かしてクライマックスを迎えて気持ちを昇華させる感じ。マリオの映画を見てきたと思ったら、マリオをクリアした気持ちに包まれた。そんな感じ。
それにしても、日本語版と字幕版で脚本が違うってすごいですね。上田誠さんが参加されてるというのは俺得でした。英語版の内容も気になるなぁ…。
ちなみに、日本語吹替版は、ただの吹替版ではありません。多くの場合、吹替版は元の言語の台本が完成した後、それを翻訳・調整して制作されますが、この映画では英語の台本と日本語の台本が同時に制作されました。日本語版台本の制作にはヨーロッパ企画の上田 誠さんにも参加いただき、日本の文化や日本語の特性に合った自然な掛け合いが目指されています。映画の制作チームは、これを吹替版ではなく「スーパー日本語版」と呼んでいるくらいです。
※この記事はネタバレを含みます
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おそらく見終わった人が口を揃えて言及しそうなのはBGMについてだと思います。とても有名なテーマソングのダイナミックなアレンジ、思えばゲーム内で流れていたあのBGMのさりげない登場、記憶の奥底から呼び起こされるあのSE…などなど、つんつんと自分のゲーム体験を思い出す耳からの刺激にちょいちょいニヤニヤしてしまいましたね。
・まだ記事を読んでいないけれど、イースターエッグの仕込みもたくさんあるようで、(さすがにそれを探し切れるほど知識はない)みなさんそれぞれのマリオ…あるいは任天堂に対する思い出を揺さぶるポイントがあったのではないでしょうか。
・いきなりおなじみのBGMとど派手なラップで始まる本作。がっと心を掴まれ、その後ブルックリンの街を横スクでアクロバチックに進んでいくシーンでニヤニヤが止まりませんでした。マリオやん!マリオ始まったやーん!!
・っていうか異世界モノなんですね。出身はブルックリンなんですか…そうか、マリオブラザーズやってたころは配管工で割と普通の街だっt…普通の街だけどノコノコ出てきてたよな…。まぁいいや。キノコ王国の住民たち、かわいさ推しなの笑っちゃった。こんなにもかわいいのに…じゃないのよ。対してクッパが普通に強そうすぎて困る。強い。火を吹くのは強い。
・それにしても…敵の怖さが結構迫力すごくて、幼稚園~低学年くらいの子供にはちょっと怖いかもと思いました。CMの最後に出てくるような子どもだと泣いちゃいそう。カロンが襲ってくるところや、後述するけどウツボのとこ普通に怖い。怖すぎる…。
・話があちこち飛びますが、ピーチのエキシビション映像何度でもみたい。かっこよすぎる。その後のマリオもセットでずっと見ていたい。BGM狙いすぎてまんまと笑っちゃった。BGMでいうとその後コング王国でドライブするときのBGMも笑っちゃった。対象年齢が高いだろw
・でごのプレイ遍歴ではマリオ64以来久しぶりにプレイしたマリオオデッセイのステージも出てきて嬉しかったです。ポリーンも出てきたし、クッパもマリオデ仕様だったりで大変よかった。帽子は投げなかったけど。
・クッパがピチピチ歌っててすごくよかった。ピチピチ言ってるときの画面のうるささ大好き。
・クランキーコングって国王だったの…?という驚きと、ディディーとディクシーとディンキー…?でした?ちゃんと登場して嬉しかった。
・カートのカスタマイズシーンの音楽はニヤニヤした。マリオカート始まるやんけ!!パーツ選ぶパネルのところはまんまで笑っちゃった。ドリフトの加速はお約束。マリオカート8がまた売れてしまいますね。
・マリオワールドっぽい地図わろた。
・マリオRPGで見た!!!!!!そこ、マリオRPGで見た!!!!
・チコみたいなやつ怖すぎるし謎すぎる。どういうことなの…。(結局最後まで…どういう…)(ギャラクシー未プレイだったので詳しくわからない…)
・ウツボ怖すぎ笑えない。
・水面に出た後にもう一度ウツボあるのはだめでしょ。水面にいて海中のなにかに襲われるシーンは海が怖くなっちゃう。
・ファイアフラワー取ったときのピーチも、アイスフラワー取ったときのピーチもかっこよかったぁ。ドレスちゃんと変えるの細かくて良い。氷で戦うピーチのシーンたまらないです。
・タヌキマリオになったときのBGMでテンションが三段階くらいあがりました。わかります?あそこのBGMはずるかった。
・満を持してのスーパースターのBGM、わかっちゃいるけどテンション上がる。アゲアゲ。そんなに溜めて、こんなにかっこいいアレンジキメられて、わかっちゃいたけど盛り上がる。待ってました、最高!最後はしっぽを掴むかな?掴むかな?掴んだー!!!!掴んだところで絶叫する応援上映やりたい。
・ネガティブチコ、なんやったんや…。
・現実とつながっちゃったらもう大変なのよ…その後の話は綺麗に畳まないのね。
・ルイージのジャンプ力が異常にすごいとかそういうのも見てみたかったな。ルイージの良さ。オバキュームとか出るんじゃないかと思った。最初明らかにルイージマンションの雰囲気あったのに。(あえてそういう雰囲気にしていたとも思う)
・エンディングのメドレーもよかったなぁ。
いろいろ書いていたら箇条書き(箇条書きでもないけど)になってしまった。もうちょっと文章でまとめるようにしたほうが良い気がするけど、勢いでガーッと書いているので、こんな感じ。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』だなぁ、なるほどなぁ。この兄弟の物語。家族に認められたのは嬉しいけど、なんかそんな認められ方でいいのか感はちょっとある。諦めの悪さみたいなのが主題だったのかな。事前に流れるCMも失敗からの成功の喜びを描いていて、映画もまさに失敗を繰り返して最終的にクリアする大団円。そこには今までのしがらみとかは関係のない、成功した・街を救ったという事実だけがある。まさにマリオっぽい。その後の街の話は気になるけど。(先述の通り)
事前に流れるCMが話題ではあるのですが、私が見た映画館では、マリオCM→リトルマーメイド→ミッション・インポッシブル…と普通に予告が後に入ってしまったため、マリオCM余韻のまま映画に入ることはできませんでした。これって映画館によって違うんか。
マリオというユーザー層がとんでもなく広い作品だからこそ、共感できるポイントや楽しめるポイントがありとあらゆる層にあるんだろうな。その上で、親しみのあるキャラクターたちがまるでゲームのように動いてダイナミックな物語を展開する映画でした。
数多くの失敗と共に刻まれる「マリオ」という体験。みなさんも元気がないときには、お嫁さんがまとめているこのプレイ動画集を見て元気をだしてくださいね。(あれ?????)