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【ネタバレ】オクトパストラベラー2 エンディングを迎えての感想/こだわり部分への期待値と現実

オクトパストラベラー2をクリアしました。時間がかかったなぁ。なんだかんだで70時間くらいは遊んだと思います。前回の記事の冒頭でも同じこと書いていたな。書き出しに成長が見られない…。気がついたら発売から2ヶ月以上経ち、楽しみにしているゼルダの伝説新作も発売まであとわずか。

このゲーム自体を振り返ると楽しんで遊んでいた気がするけど、自分がこのゲームを買う時に抱いていた期待値は満たさなかったな…というのが私にとってのオクトパストラベラー2の総評になります。これは期待値の問題だとも思うから作品に対する感想としてはフェアじゃないかもしれないけれど、それでもこのゲーム単体を見た時に惜しいと感じる部分はちょいちょいありました。

というわけで今回はエンディングを迎えた段階でのネタバレ感想記事です。今までの記事はこちらからどうぞ。

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エクストラストーリー

それぞれのクロスストーリーを終えた後に始まったエクストラストーリー。一部メンバーのストーリー上で絡んでいたカル族の話、ダーケスト(ダーケストて)の話、月影教の話…ちょくちょくスッキリしない結末にはこれらの要素が絡んでいました。「そして、夜迫る。」

オクトパストラベラー1でもある程度裏で繋がる物語はありましたが、あくまで隠しサブクエの扱い。8人がその話題を交わすことはありませんでした。今作ではそのもったいなさを意識したのか、8人でこの局面に立ち向かう物語になっています。そうそう、こういった仲間同士の会話が見たかったんだよ!と嬉しくなりました。

世界がばーっと夜に包まれ、明日が訪れなくなってしまった世界を彷徨います。ここからは次の行き先表示が出なくなるので、自分で探索していく感じもよかったですね(地図見たら一瞬でわかるんだけど、それでも楽しかった)。

かつて訪れた一部のダンジョンを訪れると、様々なことが明らかになりました。このイベント始まる前にカル族の遺跡言ったら手記落ちてて申し訳ない気持ちになりました。なんで手記ばらまいてるん?と思ったら、オリがここであんなことしてたのね。

っていうか、命を捧げる的な儀式だけど一命をとりとめちゃっていいのかよ…。どうなってんだよこの儀式。だったら他の拠点の人達犬死に感がすごいやん…。ジゼル座の人すごくかわいそう。

ラスボス戦の演出自体は割と好きですが、なんとなくライブアライブっぽさがありましたね。選んだ主人公によってセリフが変わるところ、ラスボスを倒したあとのラスボスの語りはライブアライブに影響されている印象があります。テーマ的なものに共通点を持たせているのかもしれない。

アグネア選んでよかったな

そして私は永遠の闇

ラスボス戦はとってもおもしろかったです。パーティ交代させられてから本当にジリ貧でしんどかった。ラストエリクサー的なものを惜しみなく使いまくってなんとか耐えしのいだ。カウンター食らうのが一番きつかったな…。どうやって勝ったのかもはや覚えていない。(交代させられる前提でパーティ組んでなかったので大変だった)

こういう演出は長い旅の終わりに刺さる

8人で戦うのは衝撃的すぎて笑っちゃった

最後はまさかの8人勢ぞろいバトル。最高におもしろかった。大盤振る舞い!!パルテティオの拡散+緊急回避や、全体化したテメノスの限界を超えた回復で盤石の体制をとりながら、ヒカリくんの火力や傭兵の全体パワーで倒しました。ガハハ。

完全にライブアライブ

エンディングもよかったですね。旅の終わり。みんなとの旅も終わり、それぞれの道へ戻っていく。寂しいね。

そして時が経ち、アグネアの晴れ舞台にみんなが集まる。私はアグネアを主人公としていたため、アグネアの代わりにパーラを操作して街にいる仲間たちに声をかけるのですが…みんな一緒に冒険した仲間のテイで反応してくれるので困りました。私は妹のパーラなんですけど…。このゲームにはそういう詰めの甘さがある。

アグネアの晴れ舞台…と聞いて、もしかしたら選んだ主人公によって違うのか!?とも思いましたが、そんなことはなさそうですね。そういう意味では、アグネアを選んでいてよかったなぁと思える最後の演出でした。

主人公、アグネア

オクトパストラベラー2を終えて

ちゃんと楽しく遊んだのだけど、詰めの甘さ…というか、ここもこだわってほしかったなとがっかりしちゃうポイントが結構目についた作品でした。オクトラってNPCの設定までも気が遠くなるくらい作り込んでいて、例えば家族構成や人間関係、その人の過去などが細かく設定されているのですが、そこにそんなにこだわれるならば、8人の旅ももっとこだわってくれよと思いました。

良かったところ

・BGMは安心安定。めちゃくちゃ耳に残るバトルBGMもあれば、街の音楽は雰囲気にあっていて自然に溶け込んでいましたね。パルテティオのテーマ好きよ。私は特に各シナリオのラスボス戦BGMがお気に入りです。前作では「ボスに入る前の導入が、各キャラのテーマアレンジ」だったのですが、今回はそれに加えてラスボス戦の曲自体もそれぞれのアレンジが入っていてワクワクしました(至る、○○の果てシリーズ)。この曲のメインとなるメロディラインたまんないな…。

至る、幸福の果て

至る、幸福の果て

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アグネアに関しては完全に特別枠でしたね。最初にこの演出に出会ったのでめちゃくちゃ感動しちゃった。きぼうの唄!!

きぼうの唄

きぼうの唄

  • provided courtesy of iTunes

西木さんの全楽曲解説まとめの更新を楽しみにしています。

オクトパストラベラー2全曲楽曲解説まとめ|西木康智|note

・フルボイスへの気合の入り方がよかった。キャスティングの豪華さもありますが、飛ばさずに会話を聞きたいなと思える事が多かった。会話でいうとオーシュットが一番好きです。よろしくお願いします。

・HD-2Dめちゃくちゃキレイ。めちゃくちゃキレイな上にカメラワークの演出が本当に進化していて、これからのHD-2D作品への期待が膨らみまくりです。ドラクエ3はやくして。

・見逃したパーティチャットも振り返られるように作っていたのは親切設計で嬉しかったですね。そして、前作で惜しいなと思っていた、「8人全員がちゃんと絡む物語」が今作では実装されていて嬉しかったです。

気になったところ

・ボス戦前後のかっこいいイベントで演出的にフィールドコマンドを使う際、昼だからコマンドを使えないみたいなズッコケ展開になるのが本当にもったいなかった。よーし蒸気機関買い取りだ!!と思ったのに、バツがついてる雇うコマンドが表示される虚しさ(昼夜を入れ替えるコマンドのSEがまた緊張感を削ぐのよね…)。

・道中で仲間に出会うとき、出会った仲間が一方的に話して仲間になるのがもったいない。プレイヤー側(主人公)と何かしら会話した上で仲間になってほしかった。ライブアライブの最終編も似たような感じだけど。そこまでリスペクトしなくてもいいのよ。

・ストーリーに絡むキャラが、イベント終了後はただのNPC的テンプレを話す人に戻っちゃうの本当に残念(例:アグネアが1章で旅立ってすぐ街に戻ったら、ガスがただの酒場の人になったり、妹や父も特段それっぽい会話をしてくれない)

・シナリオクリアしたあとの街の変化の無さ。パルテティオ編では百貨店ができた前後の変化はありましたが、それ以外はほとんどなかったんじゃないかな。オーシュット編で獣人と住民の関係性が改善したはずなのにすぐ悪態ついていたり、パルテティオ編クリアしたあとパルテ&ロックカンパニーになったはずなのにブラック企業のロックカンパニーがそのままだったり。

・ラスボス枠の方や黒幕枠の方、真相が明らかになるとすーぐ小悪党みたいな笑い方になったりするのなんなんだろう。一気に小物感が出てしまうの惜しかった。パルテティオ編のロックさんとか、もう一回くらいどんでん返しがあると思ってたのになぁ。

・そもそも8人それぞれのストーリーの中で完結しきらなかった、というのがちょっと惜しい。その後のエクストラストーリーへの布石だという理解はするのだけど、エクストラストーリーありきすぎて個別シナリオ内での納得感が薄味になっている気もする。「fin」ではないじゃないのよ。

・エンディングの場面で、メンバーが欠けたジゼル座がそこに何も触れてなくて怖かったし、犠牲になったあの人本当に悲しい…

・オリ結局どうなったのかは気になる(何かしらの条件でわかったりするのかな)

 

武器やアビリティ、上級ジョブを交えたさらなるやりこみと隠しサブクエフィニスの門までやり込むまでには至らず、ここで私のオクトラ2は終了です。

1と比べて進化した点、改善した点はたくさんあったのですが、1のときのプレイ体験を超えてこなかった…というのが最終的な感想ですね。そもそも最初の8人を選ぶ段階で、消去法的に選ばざるを得なかったというあたりが、選んだ主人公で旅をする本作の動機づけにおいて致命的でした。のちのちアグネアを選んだことで挽回したのだけど。

本作の「自由にあなたの冒険を!」的な売りポイント、自由に冒険した上でそれに応じたリアクションや展開が用意されている…というのを期待していたのだけれど、「自由に冒険していいけど、特にどんな順番で巡っても変化はありません」が本作の着地点でした。世界観は作り込んでいたものの、8人それぞれの冒険に対しての作り込みはちょっと物足りなかった。

世界観や歴史は作り込まれているのだと思うので、そういった考察が好きな方にはとても刺さるのではないでしょうか。そういった記事をこれから楽しみに読もうかと思います。