『ファミレスを享受せよ』をクリアしました。良いゲームだった。ねえねえ、まずは読んでくださいよ、このゲーム紹介文。
『ファミレスを享受せよ』は、
永遠のファミレス『ムーンパレス』を舞台にしたコマンド選択式アドベンチャーゲーム。
なんとドリンクバーもあります。
現在はSteamかニンテンドースイッチで遊ぶことができます。プレイ時間は三時間に満たないくらいでしょうか。会話をして、周囲のものを調べて、主人公がたどり着いた不思議なファミレスの謎を解き明かすゲームです。何より会話が楽しい。登場人物たちが愛おしい。聞いてください、この台詞。
なんて良い響きだろう。ヘンテコな空間に紛れ込んで、何やらワケアリな方々と遭遇しているのに、穏やかなBMGが流れ、会話はちょっぴりおもしろおかしく、時に息を呑んでしまうような台詞が出てくる。
なあ君、ファミレスを享受せよ。まだムーンパレスに行ったことがないならば、是非行ってみてほしい。不思議な空間で出会う不思議な人達との会話を楽しみ、この謎を解いてごらんよ。でごはクリア後余韻にひたり、サントラを購入するくらいには充足感に満ち満ちているよ。素敵な小説を一冊読み終えたようなクリア体験。あの空間が愛おしい。
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ここから先はクリアした人を想定した内容になっているので、お気をつけくださいね。
サントラ買うたで pic.twitter.com/zEc7p18Txs
— でご (@dego98) 2024年4月7日
ファミレスを享受した。とてもよかった。
もりもり増えていく会話のネタにまず笑う。どんどん増えていくな…！？と戸惑っていたのもつかの間、話がグッと動くと選択肢がごっそり減るのがうまい。止まっていた時間が動き出した感じがする。
完全に一人称というわけではなく、主人公の台詞や感情も表現されるのが良い。プレイヤーでもありつつ、自我がある、物語の中のひとり。「今そんなこと思ってるんだ」とプレイヤーが気づくこともあり、主人公自体にも思い入れが生まれる。
色々と物語の中身自体に思うことや考察できること、紐解いて感じられることも多々あるのだけど、クリア後はいろいろひっくるめた充足感に満ちたんだよなぁ。他の人の感想を読み、個々の掘り下げをしているのを見ては「確かに～～」と頷いている。そういう出力ができるのはすごい。
私はシンプルにゲーム全体のプレイ体験に心がホカホカしている。間違い探しや冷蔵庫のあたりのホラーっぽい部分にビビることもあったし、王様の過去の重たさや、消えてしまったラテラの話もじんわり影を落としていたけど。穏やかなBGMと、皆の軽やかで、ユーモア交えた会話が心地よかった。エンディングもちょうど良い。ガラスパンと現実世界でも繋がりを持ち続けられたの、最高だ。良いな。あの関係性を思い浮かべるだけでニコニコできる。
コーヒーでドバドバになった時にみんなが駆けつけてくれたり、総当たりをしている時に声をかけてくれるのもよかった。それにしても総当たり！総当たりよ！！マジかよ！！あれは笑った。笑わざるを得ないでしょう。ヒント取り逃したか？？と思ったけど、どうにも総当たりしかないなと思ったらこれだよ。
これもお嫁さんがひらめいたのでした。「総当たりをしてみたら途中で何か起こるかも？」と。私一人で遊んでたら総当たりに挑戦しなかっただろうな…。間違い探しの最後の文章からヒントを探そうとしたはず。
ちなみに下の位から総当たりを始めたけど、上の位から始めても途中で選択肢が出ることまでは検証しました。もしそこから総当たりイベントを始めたら、上の位からでちょっとはスピーディに正解にたどり着くのかな？
ツェネズの正体や、月の民の話がブチこまれたときは「おいおいおいとんでもねえ話になってきたな」と驚いたけれど、みんなで揃って会議を始めたのはとてもよかった。何千年も経ったあとで、ついに明かされる身の上話。雑談めいた感じで交わされる会話がファミレスっぽいな！と思った。ファミレスだけど。めっちゃ重要な新事実なのに、みんなの受け入れっぷりがすごいよね。みんな程よく距離を取っていたけれど、気が遠くなるほど過ごした仲でもあるんだよな。程よい距離感というのが、また良いんだろうな。
クリア後のギャラリーもとてもよかった。サウンドシアターもよかった。サントラを購入した。一曲が短いけれど、一曲リピートにすると非常に自然にリピートしてくれるおかげで、永遠のBGMとして活用できます。落ち着くわ…。仕事中にずっと流してたい。あまりにも自然にループが続きすぎて再生回数が大変なことになりそう。
