ARIA The BENEDIZIONE見てきました。めちゃくちゃよかったなぁー。アニメシリーズが終わって数年…TVアニメシリーズ10周年記念として始まった劇場版三部作『蒼のカーテンコール』が幕を閉じました。
さあ漕ぎ出そう… pic.twitter.com/WhvxcBoKGP
— でご (@dego98) 2021年12月4日
ARIAシリーズは、アニメ三期『ORIGINATION』から出会い、1から振り返る形で通ってきました。単行本も集め、完全版も購入し、今に至ります。
日常の中にある確かな幸せや、仲間との時間のかけがえのなさ…しかし「あの時はよかった」ではなく「あの時もよかった」と今も大事にする教え…などなど、人生の楽しみ方、味わい方などに通じるエッセンスをARIAからだいぶ学んできた気がします。
天野先生の次の作品『あまんちゅ!』もそうですし、佐藤順一監督のアニメ『たまゆら』も同様。これらのテーマに近い意味で言えば、宮下奈都さんの作品達もそうですね。だいたいこのあたりの作品たちの中に、私が大切にしたいと思っている考え方が詰まっています。
さて、今回のBENEDIZIONE。ARIAシリーズが好きな人は絶対に見ていただきたい作品です。見てないアナタ、まずはPVをご覧になってくださいよ。
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※ここからはネタバレを含みます。
持たざるもの
前作『CREPUSCOLO』終わりの特報で、藍華ちゃんの昇格時の話をするんだ!!と驚きました。確かにちゃんと触れられていなかったところだものね。
藍華ちゃんと晃さん。ARIAカンパニーの「幸せ探しの天才」たちや、オレンジぷらねっとの「天才」たちとは違う、『持たざるもの』である二人。その二人の、「だからこそ努力をして掴み取る」姿。どこかふわふわしたARIAの世界観の中で一番現実感のある…我々に通じるところのある部分かもしれません。
藍華ちゃんは『姫屋の跡継ぎ』という立場が先に来てしまったから、なおさら『持たざるもの』としての葛藤があったんですよね。
冒頭の晃さんの昇格時のエピソードと藍華ちゃん昇格時のセリフをかぶせてくるの、本当にずるいですよね。そう言うんだろうな!と思っていたら、やっぱり!って。でもそれが嬉しい。この二人だよなあ~と嬉しくなっちゃう。「優秀でがんばり屋」なんじゃない、「がんばり屋だから優秀」なんだ、と。
日常の中の幸せを見つけることも大事だけれど、努力して、努力して、自分だけのものを磨き続けることで掴める物を、姫屋チームは教えてくれます。
晃さんがかっこいいよう
晃さんファン大丈夫?鼻血止まってる??晃さんのかっこよさが尋常じゃなかったし、声の向こうの皆川さんが楽しく演技してるんだろうなぁー!!とニヤニヤしてしまう。
いやー晃さんかっこよかった。かっこよかったなぁ。うひーーって声出た(マスクの内側で、ひっそりこっそり)。まつげがすごかった(すごかった)。過去アニメ作品を見返すとわかるのですが、今回の映画は特に天野こずえ先生の絵に寄せているところがありますね。漫画だとここ見開きだなー!となるところとか、特に際立って原作漫画の美しさが出ていたように思います。いつも以上に晃さんがマジで美しいし、藍華ちゃんもマジでかわいい。
努力の人の晃さんが、藍華ちゃんの努力を一番目の前で見続けていて、藍華ちゃんの成長を見るに、「自分は間違ってなかった」と晃さん自身も感じていたんでしょうね。双方が双方の大事な人になる、美しき師弟愛がここにもあります。三大妖精&弟子ズ達はそれぞれの師弟の形があって、どれも良い。どれも良いのです…。
ウンディーネに泣いてしまう
やあやあ我こそはアニメの初期に使われていた楽曲が、終盤に改めて使われると泣いてしまう侍と申す。
最後にウンディーネのイントロ流れた時点で、これが家ならぎゃーーーって声出して泣いてた。さっき挙げたPV観たらウンディーネ既にお拾目されてましたけど…。今回はオープニングもエンディングも牧野由依さん。牧野由依さん大好き…。
その 紡がれていく思いは…
藍華ちゃんの昇格試験、晃さんとの関係性も描きつつ、『レジェンドのゴンドラどうすんの 藍華ちゃん継がないの』問題が本作の大きな軸。伝統あるゴンドラだけれど、その実ゴンドラ自体は度重なるオーバーホールで元の素材はなくなっている。されど伝統は残っている。最後に灯里が語るように、ネオヴェネツィアを建設した世代の人たちはもういないけど、この惑星に込められた思いは続いている。
インタビューで佐藤純一総監督も語られていますが、ARIAという作品自体も、当初のアニメに関わった人がすべて継続しているわけではない。それでも、ARIAはARIAであり続けている。ARIAカンパニーがメインじゃなくても、灯里がメインじゃなくても、アリシアさんが引退した後でも、後輩ズたちが中心か?くらいになっても、これはARIAという作品に違いないんだよなぁ。
最後の最後にこのテーマに触れて幕を閉じるのが、本当にARIAっぽいなあ~~~と思いました。この作品自体も、いろんな方々の思いが紡がれ続けてここにあるんだと。
1時間ちょっとの上映ですが、中身が濃密で濃密で、幸せな時間に包まれて、1時間以上に感じました。余韻がとっても心地よくて、良いもの観た気持ちになれました。蒼のカーテンコールは幕を閉じましたが、また奇跡に出会えることを祈りながら。
…また1からARIAを読み返し、アニメも見返そうかな。ふとORIGINATIONのアリスちゃん昇格回と最終回観たら泣いちゃったよ。
映画が良すぎたので、パンフはもちろんぬいぐるみも買ってしまいました。パンフは描き下ろし漫画があるので必須です。インタビューも濃い…。
パンフ読み応えすごいし天野こずえ先生描き下ろしの漫画(劇場版ネタバレになるから先に映画を見るのよ)が素敵んぐすぎるー。 https://t.co/a5sxOX15d2
— でご (@dego98) 2021年12月4日
ヒメ社長は今玄関で凛々しく座っています。今回の映画のヒメ社長めちゃくちゃ良かった。愛。
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