「はたらくことってこんなもんだ」「社会ってこんなもんだ」とおっしゃる諸先輩方の言い分は、話半分くらいに聞いておいたほうが、自分の身のためだなと気づき始めております。
何か部下への指摘を行う際や、相談に対して上記のような発言をする方々は一定数存在しているかと思います。職歴が長い人ほど言いがちなのではないかという体験談。
その人の経験してきた「社会」とか「働いてきた経験」とかは、その人の感想でしかないし、それを一般化して言おうとしているなら、井の中の井の中の井の中の蛙としか言いようがないとすら思うようになってきた。
会社が違えば規模も違うし風土も違うしバックボーンも違うし制度も違うし所属している社員の属性も違うし社長の考えも違うし…と、一般化して語ろうと思うことがおこがましいのではなかろうか。
「うちでは有給は正当な理由がないととってはいけないし、そうやすやすとるもんじゃない。社会ってそんなもんだ」
っていう労基法をすっとばした会社がある一方で
「有給は正当な権利であり、理由を聞こうとすること自体ダメ」と認識している会社もある。
「こんなもんだ」という概念は非常にやっかいで腰が重たくなりがちで
しかし、新卒で入った会社の上司がそんなことを言おうもんなら、素直な子はホイホイ信じてしまう。
新卒で入った会社、「この世のすべて」と思ってしまうくらいの感覚に良くも悪くも陥りがち。(だと思いつつ、そうでない方々もいるんだよなぁ。)
似たような業界でも全然働き方が違ったり、社内のルールが違ったりする。ちょっと外に目を向けるだけで刺激になっておもしろい。考えてもみると、世の中とんでもない数の会社があり、とんでもない人数の社長がいらっしゃる。今の会社が、働き方が全てであるなんて閉塞感に陥ったらもったいないなぁ。
で、ここから余談。
さらに一定の層にまでなると「人生こんなもんでしょ」みたいなことを言い出すこともあるので、そこまで言い出すと「それサバンナでも言えんの?(AA略」みたいな返しをしたくなってしまう。
何が言いたかったのかというと、他人の、他人の人生背景と人生経験の押し付けによる「こんなもんだ」「そんな甘くない」みたいな言い分は、変に力があるけれど、それに心を動かされまくっているのはもったいないぞ!ということです。
あー。仕事の話じゃなくて結婚とか子育てとか人生観とか勉強感とか全部に当てはまるな。