メールからteamsに移行しませんか提案資料の一部。 pic.twitter.com/zrqLDVyxpk
— でご (@dego98) December 17, 2019
↑このときから少し手を加えています
社内の情報伝達や相談、コミュニケーションでメールを使っている部分をチャットに置き換えてはどうだろうか?という資料を作りました。
社内ではまだまだメール文化が強く、一方で若手からは「Teamsみたいなチャットツール浸透してほしい」みたいな声も上がっている状況。私もチャットで仕事進めたりすることはラクだと思う立場だったため、興味本位で利点などをまとめていたら社内への提案資料へと化けました。半分個人的な意識で作ったので、一般的な部分だけシェアしてみます。
弊社ではOffice365が導入されていて、みんなTeamsを使おうと思えば使える状態という前提があるのですが、この提案自体はslackやchatworkに置き換えられるものだと思っております。(chatwork使ったこと無いけど…。)
つまりこれは、Teamsの持つOnenoteやFlow、Planner等との連携や拡張性まで踏み込んだ解説資料ではなく、「メールでの送受信者間のコミュニケーション」から「グループチャットという作業場上でのコミュニケーション」を行ってみましょうというお話です。また、弊社はIT的な会社ではなく、私も情シスではなく、私自身も使い倒しているわけではないという前提です。(予防線)
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とりあえず提案資料の一部を
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作成にあたり思ったこと
whyによる共感・自分ごと化アプローチ
○チャットをメールの代替手段にしましょう!というアプローチは難しい
チャットを組織やチームに導入する目的として「メールをやめよう」も失敗しがちだと思います。なぜなら、これまでの「メール」の送信頻度や粒度と「チャット」の効果が表れる投稿の頻度や粒度が違いすぎるからです。チャットを導入したとしても、メールと同じ頻度や粒度でしか投稿しないのであれば「やっぱりメールでよかったんじゃない?」「なにが違うの?」となりがちです。本来は、チャットを導入した結果として不要になったものがメールだったというのが成功のパターンだと思います。
・実際社外とはメールを使い続ける。→Teamsという「見なきゃいけないもの」が増えるなぁという面倒くささ。
・「メールでもそんなに困ってない」と思っている層には異物が増えるだけ。
○「ツールを使いませんか?」じゃなくて、「使うとこういったことができます」というアプローチ。
・ただ、「こんなことができます!」から入ると「それってメールでもできるよね」がくる。
○使う前提から入らず「こういうことができたらいいなと思いませんか?」⇒できますアプローチがいいのか?
・今できないこれもできて、さらにメールと同じようなことができる⇒メールでは代替できない部分(で魅力的な効果)から入る。
・困ってないように見えるけど、「それってそんなもんじゃない?」と思っていることがあるのではないか。くすぐってみる。
箇条書きでしたが、やはり最初に反応としてありそうなのが「新しいものを導入することへの抵抗」でした。今でもそんなに困っていないのに、新しいツールを入れる必要があるのか?と。新しいツールを使いましょう!なぜなら便利だから!というアプローチから始めてしまうと、それを導入するための労力に抵抗を感じさせてしまいます。
ならば、Teamsではこんなことができます!みたいなウリを全面に出すやり方はどうでしょう。やりがちですが、これではなかなか自分ごとにはできないのだと思います。これに響くのはそういったツールにアンテナを張っている層だけでしょう。そうでなければ「それはメールでもできるよね」というポイントの見方に留まり、ソレ以上のことができなくてもなんとかなっているよ。という着地になりそうです。「弊社の製品はこんなにすごいんです」ばかり言うセールスの方みたいになってしまいます。必要なのはそれによって生じる本人たちへのメリットなのです。
広めたい側の我々のスタンスも見直す必要があります。ゴールはTeams等のツールを普及させることではなく、(それらのツールによって生み出される)新しい仕事の進め方の提供や、それにより生み出される生産性やコミュニケーションの効率化です。であればこそ、日々の業務の中で「今ではできないこと」「今のままだと困ること」、「こうなったら良くないか?」という思いへの訴求。それを叶える手段としてのツールという方向で提案をしていくのが良いのではないかと考えました。
「今できないこれもできるようになる」上で「メールで出来ていたこともできる」という順番。
業務上必要じゃない(と考えている)ツールを導入するためには、業務上あったほうが良いぞ!と思わせるほどの体感を自分ごと化させる必要があるのだと思います。導入時期はちょっと大変だけど、導入できれば「今ちょっと手間取ってるコト」が改善されて、結果的にはもっとラクになってる。これがイメージさせられたら…いいんだけど…いいんだけどね…!
teamsを広めたいみたいな立場から考えると、モノやツールを押し付けるような形になるけれど、「それによって得られる効果、得て欲しい効能」に立ち返ると、アピールすべきポイントが見えてくるのかもしれない。「メールの代替」じゃなくて「電話とメールの間の良さ」とかに落ち着くかも
— でご (@dego98) 2020年1月15日
余談:使わなくても困らない層、周りからしたら困られているかも説
これは書いていて思ったこと。Teams使わなくても困らない人は、黙っていたらまとまった情報が届けられる「報告される」立場の人なのかもしれない。≒管理職。同時進行で進んで情報が錯綜する中はあまり立ち入らず、結果を報告させる人。
予定表ツールも使わず手帳管理でいいよ、と思っている人は、あくまで自分の予定がわかればいいだけの人。予定調整でいろんな人の予定を聞かねばならない立場ではないし、そういう調整役の人が一番困るのが、手帳管理している人…という図式。そうなんだよな。自分が困らないために予定表ツールを使うんじゃなくて、みんなに予定をシェアすることで周りが助かるから使ってほしいんだよな。
でもちゃんとマネジメントしようと思う管理職こそ、Teams等のチャットツールで「わざわざ報告されなくても情報が見れる」とか「部下の予定表が見えて管理しやすい」とかあるはずなんだけどね。意識の問題だね。
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作ったあとで気づいたことなど。後記。
・最初のツイートをした後、いろいろ反応をもらう中で、「フロー」と「ストック」について触れられていた方がいて、確かにチャット垂れ流しサンプル画像になっていたのでうぐぁーとなりました。そうだよねー。…そうだよねーと言いつつ、言われて初めてフローとストックの概念を知ったんですけど(素人)。確かに情報のストック的な意味では検索しやすいと言い切れないところもあるわよね。いやまぁ、まずはメールの堅苦しい挨拶とかを抜け出して気軽でオープンなコミュニケーション出来たらラクですよね感を出したかったんですよウンウン。
・slackもっと使ってみたい。<Teamsとは違う機能感を味わってみたい
・アカウントをベースにして、チームとアカウントを紐付けていくのがTeamsで、ワークスペースが先にあってそこに参加していくスタイルがslackという認識でOK?
・ツール使ってみたい好奇心スタートになりがちな性格だけど、それはそれで持っていてよかったなぁ。
・これを作ろうと思ったきっかけの一つは「最軽量のマネジメント」でした。
情報や状況をオープンにすることは、自分も相手もラクになるぞ!!ということに強く共感した。上長から情報をもっと落としてもらえるように働きかけていく必要があるなぁ。
・また、カスタマーサクセスに関わる本を読んだことも影響しています。ツールを売るわけではないけれど、ツールを広めようってんなら、考えるべき視点は「それによってカスタマー(社員)が成功すること」ということ。
↑今この本を読んでいます。初心者としては青本よりも読みやすい。
参考にした、影響を受けた記事
私のツイートを紹介すらしてくださったsakakさんの記事。情シスの情報発信楽しく拝読しております。
このあたり読みながら右往左往していた。
ゴールデンサークル理論を学んだんだな!?ということがありありと出ていたアプローチの検討方法でした。でもこれはすごく重要で、例えば会社施策の社内周知などでもwhyが欠落していることが多いこと多いこと。一方で発信側はwhatとhowを伝えよう伝えようと躍起になることで双方のギャップが生まれていることが多々あるわよねと気付かされました。
いかに良い資料があったとて、実際広めていくにはどないやねんと考えたときの手法として参考になる部分がたくさんある記事。
ユーザーが増えていけば、要はそれが「仕掛け」として機能してくる。「みんなが使っている」というシチュエーションに、良い意味で追い込んでいく訳である。「はい!今日から連絡は全部Slackで!」とせずに、面倒だと感じながらも、紙のメモや回覧板と同時進行で情報共有を行う。移行はグラデーションでやらねば反発が起きる。
アナログ地獄だった職場にSlackを導入するまでの一部始終 - ジゴワットレポート
最後に
Teamsの使い方もこんなん序の口オブ序の口で、技術屋さん界隈とかだとTeamsなりslackなりがもうすんごい使われ方しているんだと思いますし、そういう界隈じゃなくてもバシッとイイ感じに普及している会社はあるんだろうなぁと思います。べらぼうなアナログ気質な会社ではないけれど、まだまだ紙の押印はあるし、メールと電話が主力であり、対面会議が大好きで。
こういったツールが目的を果たす手段としてスムーズに使われている土壌で働いてみたいなぁと思うこともあります。
資料へのアドバイスや感想、なんかおもろい機会へのお誘い、ツイッターでお待ちしております。
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<追記>
続編。実際テレワークすすめるぞ~って考えた資料を公開しました。