行ってきました、サイボウズdays。
ゆずのLANDのライブ会場感ありましたよね。出演者登場時の演出もパレード感溢れてて「LANDのライブかな?」と思うことが多々ありました。さあパレードが行くよ〜
ゆずLIVE DVD / Blu-ray Disc「LIVE FILMS GO LAND」ダイジェスト
それはさておき、cybozudaysです。
昨年初めて参加して、それはそれはおもしろかったので今年も行くぞ!と決め込んでいたのですが、そんな日に限って社内の会議があるのが2年連続。夕方からの会議のため、午前〜昼過ぎまでしかいられなかったのが残念でしたが、これだけは!という会は参加できました。
私がサイボウズに関していろいろ影響を受けたのはこのブログでも何度か書いておりますので、ご参考まで。
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基調講演 楽しいは正義
対談:株式会社ワンキャリア 北野唯我さん
「転職の思考法」という本も出版した北野さんを招いてのトークセッションのあたりから入場しました。
ストーリー仕立てで転職にまつわることを書いたこの本。
転職はなんだかんだで本人の決断で、そこにはロジカルに語れない部分があるため、ノウハウ本ではなく小説という形で、心の揺れ動き方も表現したかったという北野さん。
長期雇用を否定するわけでもなく、一方で転職をただ推奨するわけでもなく
実体験を元に、「辞めるカードを持つ」ことで仕事が好転したことを書いたそう。
上司がわかってくれない…といったことに対して「これやってくれないと辞めます」とまで言い切れる覚悟。辞めてもいいと思ってやると、言えなかったことも言えるしなんなら仕事がうまく進むようになる。これは「上司を変えるにはどうしたらいいですか」の問に対する青野さんの見解でもある。
「転職は裏切り」、「転職してもうまくいかない」、なんていう抑止が、優秀な人材を埋もれさせている悪しき習慣がまだまだ根付いている。(誰の為にもならない価値観)
転職を考える⇒自分のスキルを棚卸できる・市場、業界の中でのニーズにおける自分の価値を客観視する というのは、一度転職した身からすればよく分かることで、正直新卒で入ったあとも転職サイトくらいは登録しといてもいい、と思っています。
逆に会社としても、人を囲い込んで使い込んで利益を出す、みたいなことばかりではなくて、それ以外の成長の形がある。目先の利益は出なくても、社員の多様な働きかたを受け入れたりすることで、人材の育成や自立が進んで会社自体が結果的に成長する。なかなか「利益とは違う形の成長」って堂々と言える会社は少ないけれど、長い目で見て利益以外の成長に力を入れられる会社は強いですよね。
で、北野さんとしては「まだまだ上の層の方々の意識を変えるのには時間がかかるので、現場の方に武器を授けたい」思いでこの本を出したということでした。読んでみます。
このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法
- 作者: 北野唯我
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2018/06/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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消費から生産
青野さんが関心してたキーワード。
「最近の若者は○○を買わない」といった話について。メディアやコンテンツへの接し方が変わってきたということ。
今までは娯楽を受け取るだけだったが、自分から発信することが容易となっている。これはまぁ、よくわかる話。消費することだけでなく、生産すること、おもろいことを自分がやるということに価値を見出すことができるようになっている。
ナイキ好きの友人が、「ナイキの100万の靴は買わないけど、100万出してナイキのデザインをやらせてもらえるならやりたい」といってたエピソードは印象深かったです。おもしろい。
基調講演2
トークセッションが一息ついて、青野さんによる働き方についての話。
働き方改革とは
・働き方改革は、単に労働時間の削減ではない。(そういった風潮になりがちだが)
・つまり、ただ生産性を上げるだけでもない。
生産性と社員の幸福度を上げることが目的。
そのためにはまず本気で「幸福度」をあげる
→幸福度をあげるには、多様なニーズに応える(どんな働き方がしたいの?)こと。
すると、定着率があがってくる。多様な働き方に対応するには…チームで仕事をすることが重要。(情報共有・ワークシェア、タスクの可視化とフローの改善)⇒結果的に生産性も向上する
公平性は捨てる
社員の幸福を追求するためには、「公平性」は諦める。
多様な人材を、画一的な制度で押さえつけていないか?
多様な働き方が必要になれば、既存のルールに「加える」。全員同じルールに当てはめるようとするから失敗する。
株式会社お掃除でつくる優しい未来 前田 雅史さん
再びトークセッション。マンション等の清掃のお仕事。社員の殆どがママさん。
限られた時間…というよりも、働ける時間を有効に生かした働き方を実現している会社。おもしろかったなー。事務所は福岡だけど、事務所を出していない大阪や佐賀でも清掃を実施。Facebookで採用を行い、実際の業務依頼や確認はクラウドサービスで。
貢献している実感や、仲間のつながりをITで実現している、「働くこと」の新しいカタチを生み出しているなぁー!!と思いました。ITを使えば、遠く離れていてもコミュニケーションが…っていうレベルは、働き方も大きく変えてきている。それは清掃業でだってできる!!IT系企業だけのモノっていう考えも変わってきそうです。
大槻さんによる講演
大槻さんはサイボウズの働き方改革がなぜうまく行ったか…逆にどうしたらうまくいかないのかを解説。
離職に困り、採用に困り、コストがかさみ…と悪循環に陥っていたサイボウズ。まず離職を止めるために「出産を期に辞めざるを得ない」状況の打破するべく、産休期間を前倒ししたり、育休期間を伸ばしたりした。その後も、「働く」ことが困難になるフェーズに対応していった。
みんなが共通して困っていることから始め、成果を出す。そうすることで、着々と変化を起こして行く。
次に見えてきたのは、働き方。育児や介護の中でも、なんなら他の社員の働き方にも多様性がある。すでにある多様性を画一的な制度にあてはめようとしていないか?という発想から、求める働き方が今の制度ではできないのであれば、制度を増やしていく方針に。同じ制度での働き方を当てはめるのを辞めた。いわく、「働き方開拓」。
画一性から多様性。機会の公正から、結果の公正へ。
働き方改革に必要な要素
働き方改革を推進する上で大事な要素は、「制度」「ツール」「文化」である。
制度やツールが整っても、文化がかわらなきゃどうしようもない。
文化とは、意識的にメンバー内で獲得された価値観であり、その元にあるのが「風土」。風土は、無意識的にメンバーで共有されている価値観だと定義づけます。
サイボウズ自身、グループウェアを活用してなんでも共有する価値観が浸透していることから、なんでも発信する、情報を共有する風土、文化が成り立っているんだなと分析していました。
さて、じゃあ文化はどない作るんやという話。
大槻さん曰く、ツールを用いて、「それが当たり前」な風土を作って、制度につなげ、文化を醸成するのがいいのでは?ということでした。
サイボウズはグループウェアにより情報の共有をIT化しました。それによって、「グループウェアで情報共有する」風土ができ、共有できるからこそ、多様な働き方を受け入れられる制度もでき、それが当たり前となる文化ができた。…のかな。
なんでも共有すること、公明正大にオープンにすることで、へんな疑心暗鬼もなくなるし、「言えないようなこと」をやらない風土も生まれる。
個人ワークからチームワークへ、求められる働き方は変わってきている。
今までのIT化は、あくまで個人作業をIT化してきたもの。(計算を楽にするエクセルだの、資料作成を楽にするワードだの、連絡手段としてのメールだの。メールは仕事を属人化させる。)
これからはチームワークのIT化。シェアを前提としたIT化が進んで行く。(サイボウズのグループウェアしかり)
終わりに
……こんな感じでしょうか。なるほどー!!と思ったことをまとめたら、議事メモみたいになっちゃいました。
で、ブースで実際にサイボウズ製品触って説明聞いて、やっと特徴がわかりました。実際に触ったことなかったんですよね。情報としては知っていたんだけど。
サイボウズのグループウェアは、「情報」を集約する中で、そこに「コミュニケーション」もセットにしている強みがある。
顧客データベースを作ろうもんなら、その顧客ごとにコメント履歴を残せて、引き継ぎもちょろい。
スケジューラー機能一つとっても、会議スケジュール設定のところに議題も議事録もまとめられるし、会議設定に関するコメントや事前準備のやりとりも残せる。
「ここを見ればわかる」を作る仕組みができているから、みんながシェアして、みんなが情報を共有できて、仕事の効率化が進んでいる。
はーなるほどなー!!って。3社で働いて、グループウェアも3つ経験してきたけど、見た目はそんなに変わんないな?と思ってもそのへんの思想が違うんだなぁと思った次第でした。
いやー、このツールあってこそのこの風土よね、とよくわかりました。青野さん、大槻さんのお話と合わせて聞いてよかったです。
個人的にもたくさん刺激をいただいたので、ちょっと新しいたくらみに挑戦してみようと思います。