子どものころ、夢中になって何かを追いかけたことがあったろうか。
学生のころ、これだけは、とのめり込んだ何かがあったろうか。
今、誰かに言われてやるのではなく、自分の意志で、何かを成し遂げようとしていることはあるだろうか。
周りで"そう"だった人のことはよく思い出せるし、印象に残っている。
応援したくなるし、「凄い人が身近にいるんだぞ」と自慢もしたくなる。
何かに夢中になり、真剣になり、追求をする。その行動は尊く、周囲の協力を集める力を持っているように思う。
今までそんなことがあったか。なかったとしても、その尊さを知った今、これから成し遂げることができるかもしれない。
ペンギン・ハイウェイはそういったことを思わせてくれる作品であると感じている。アオヤマくんは努力を怠らず、昨日の自分に負けないように日々成長し、好奇心を胸にとことん邁進していく。慢心はせず、妹やクラスメイトの言動についても下に見ず、"自分とは異なること"の一つとして疑問を持ち、また自分の研究の糧にする。
そんな彼のひと夏の経験を描いた作品「ペンギン・ハイウェイ」が映画化し、8月17日に公開された。
(この記事は、原作が大好きな私の立場で見た感想となります。話の核心に迫るネタバレに差し掛かるあたりで注意書きを挟むようにします)
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