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でごのつづるレコメンド。レコード。おすすめと、記録。

大好きな小説が大好きな映画になった幸せ/映画「ペンギン・ハイウェイ」感想

子どものころ、夢中になって何かを追いかけたことがあったろうか。

学生のころ、これだけは、とのめり込んだ何かがあったろうか。

今、誰かに言われてやるのではなく、自分の意志で、何かを成し遂げようとしていることはあるだろうか。

 

周りで"そう"だった人のことはよく思い出せるし、印象に残っている。

応援したくなるし、「凄い人が身近にいるんだぞ」と自慢もしたくなる。

何かに夢中になり、真剣になり、追求をする。その行動は尊く、周囲の協力を集める力を持っているように思う。

今までそんなことがあったか。なかったとしても、その尊さを知った今、これから成し遂げることができるかもしれない。

 

ペンギン・ハイウェイはそういったことを思わせてくれる作品であると感じている。アオヤマくんは努力を怠らず、昨日の自分に負けないように日々成長し、好奇心を胸にとことん邁進していく。慢心はせず、妹やクラスメイトの言動についても下に見ず、"自分とは異なること"の一つとして疑問を持ち、また自分の研究の糧にする。

 

そんな彼のひと夏の経験を描いた作品「ペンギン・ハイウェイ」が映画化し、8月17日に公開された。

 

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映画『ペンギン・ハイウェイ』 予告2

 

(この記事は、原作が大好きな私の立場で見た感想となります。話の核心に迫るネタバレに差し掛かるあたりで注意書きを挟むようにします)

 

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私のオクトパストラベラーの進め方(3章まで。一部要素のネタバレ含む)

遊んでます。オクトパストラベラー。

www.jp.square-enix.com

 どんなゲーム?と思う方は、ぜひこの動画を。


『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー)』紹介映像 総集編

 はー。音楽もかっこいい…

OCTOPATH TRAVELER - メインテーマ -

OCTOPATH TRAVELER - メインテーマ -

  • provided courtesy of iTunes

 

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【個展に行ってきた】カンダシンジ 「イメージズ/記憶の化石が燃えている」 ※追記あり

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ミロミロ

 

友人が京都で個展を開いたので足を運んできました。

KUNST ARZT では、2年ぶり2度目となる
カンダシンジの個展を開催します。
カンダシンジは、ボールペンによる超細密描写を武器に、
シュールな世界観を表現するアーティストです。
カラーボールペンでひたすら、病的なほど細密に
描き込まれていくアーティストの脳内世界です。
ただ、本展では、さらにプラ板に描いた細密描写を加熱、
縮尺し、圧倒的な超細密絵画をフューチャーします。
ご期待ください。(KUNST ARAZT 岡本光博)

KANDA Shinji in KUNSTARZT

 

「超精密描写」が本当にすごいので、紹介したいと思った限りです。

プラ板に色鉛筆でゴリゴリと描いて表現する世界は―その世界の着想の時点で想像を絶するわけですが―小さなプラ板ながら広い広い妄想の世界へと誘ってくれました。どんな発想でこんなん描けるんだ。

 

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下書きなしの一発書きで、筆のノるままに描いているそうで。

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もとからこういった気が遠くなるくらい細やかな画を描いていた彼ですが、プラ板という新しい表現方法に出会いました。

プラ板も、レジンで仕上げたり、いっそ形のまま切り抜かなかったり、余白も込みで作品にしたてたり、表現の仕方がいっそう広がっていて、なんだかワクワクします。

 

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プラ板を組み合わせて骨格図にするってどうなってんだ。パーツひとつひとつでも作品として成立する。

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この独特な色使いと精密描写、キャンバスはもちろんプラ板の世界でも、何かおもしろいことがたくさんできそうな気がする。

 

媒体によって全然違う映え方をするのでおもしろい。

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カンダシンジ、ぜひぜひいろんな作品をチェックしてみてください!

https://www.instagram.com/kandashinji/

 

※2022年1月24日追記 ポケモンカードのイラストを担当しました!!!shinji kanda!

 

映画 「羊と鋼の森」を観てきました

豊かな自然の中、真摯さやひたむきさを食み育った作品 だなぁという感想。

 

hitsuji-hagane-movie.com

 

将来の夢を持っていなかった主人公・外村(山﨑賢人)は、 高校でピアノ調律師・板鳥(三浦友和)に出会う。
彼が調律したその音に、 生まれ故郷と同じ森の匂いを感じた外村は、 調律の世界に魅せられ、果てしなく深く遠い森のような その世界に、足を踏み入れる。
ときに迷いながらも、先輩調律師・柳(鈴木亮平)や ピアノに関わる多くの人に支えられ、磨かれて、 外村は調律師として、人として、逞しく成長していく。
そして、ピアニストの姉妹・ 和音(上白石萌音)由仁(上白石萌歌)との出会いが、 【才能】に悩む外村の人生を変えることに―。

 公式ホームページ あらすじより

 

映画「羊と鋼の森」を観てきました。

宮下奈都さんが好きで、元々原作を読んでいたことが鑑賞のきっかけではありますが、あまり原作比較にとらわれず、この作品についての感想が書けたらなぁと思います。ただ、原作に思い入れがあるフィルターを持った私の感想なので、どこかしらそういったことは滲み出してしまいそう。

さて。ネタバレ(?)を含みそうなところがでてきたら、文中で表記しますのでお付き合いくださいませ。

 

(ちなみに、原作本に関する感想記事はこちら)

dego98.hatenablog.com 

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ペンギン・ハイウェイと、夏の香りと、読み終えた当時の感想を

<8月18日追記>映画感想記事を書きました

 

dego98.hatenablog.com

 

 

 

 

ペンギン・ハイウェイのアニメ映画版の公式サイトが開設しました。

penguin-highway.com


映画『ペンギン・ハイウェイ』 予告1

 

宇多田ヒカルさんが主題歌を歌い、蒼井優さんのお姉さんが、お姉さんがお姉さんで、ああああー(咽び泣く)

ペンギン・ハイウェイは「読書の楽しさ」を改めて思い出させてくれ、読み終えたくないという思いを懐きながら読み終えた久しぶりの作品でもあり、読み返したくなることがたくさんあり、最後のページだけ読んでも泣きそうになり、誰かの感想を読むだけで泣きそうになるなど、私の中での思い入れが半端ではない領域にいる作品です。

 

夏の暑い日に、窓からの風を受けつつもちょっと汗ばむ感じの環境で、のんびりじっくり読みたい。

夏休みの、あのうだる暑さと、夕立後の独特の香りの記憶が呼び覚まされる、そんな読書感。

 

ツイッターでも、読書メーターでも、私の過去のブログでも原作の小説に対する愛を何度も何度も述べていたのですが、これを機にこのブログにも掲載しておこうかなという気持ちになったので、私が初めて読み終えた時の感想を、サルベージしてみます。なんとなーく初々しいです。初々しすぎてちょっと手直しもしました。

特にネタバレらしいネタバレを書いていない、私の感情が爆発しているだけの感想文ですが。 

 

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

 

 

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接客を通して学んだ「立ち居振る舞いからどう感じるのか」ということ

学生時代は接客のアルバイトをしていた。
具体的に言えば、ファミレスのウェイターだ。


入店対応をし、注文を取り、できた料理を運び、会計をし、テーブルを片付ける。
複数のタスクをどう組み合わせ、仲間とどう連携するのか。ピーク時間帯をどう切り抜けるのか。お客様にありがとうと言って頂くありがたさと同時に、こういったタスクのこなしっぷりにもおもしろさを見出していた。

ある日、やたらと混み合う時間帯が続き、人員不足もあっていかに場を回すかだけに集中してしまったことがあった。結果、料理を雑にテーブルに置いてしまったらしい。

「おい!」

初老の男性に呼び止められる。

「こんな置き方したらアカンやろ。」

とっさに、次のタスクが止まってしまうことを考えてしまった。
めんどくさいクレームだと思ってしまった。

「忙しいのは見たらわかる。だからといって、雑に対応していいわけじゃあないだろう。」
伏せていた顔を上げる。これはただ一方的に感情をぶつけるクレームではない。私を諭そうとしている。

「満席で、繁盛していて、大変そうやなぁというのは見たらわかる。その上店員さんが雑な対応しよったら、落ち着いて食べられへんやないか。」

 

がらりと価値観が変わる瞬間だった。忙しい店内をいかにせっせと効率的にこなしていくかに必死になってしまっていた。それは店員側の都合でしかない。この仕事の本質は、お客様への対応だ。

お客様は、「レストランでゆっくり食事をする時間」にも対価を払っている。ただでさえ忙しそうな店内で、雑なサービスを受けてしまったら、どう思うか。ちょっとしたお願いもしにくくなってしまうのではないか。

忙しそうな最中でも、今節丁寧な接客をしてもらえたら、慌ただしい店内でも、安心できるのではないか。

忙しいときこそ、丁寧に。

お互い気持ちよく、サービスの提供とサービスの享受が出来たほうが良い。
接客のバイトから学んだことは、後の仕事やコミュニケーションの中にも活きている。

ジミな教師と変なオジサンが織りなすバンド漫画が激アツ!【SHIORI EXPERIENCE(シオリエクスペリエンス)】

シオリエクスペリエンス10巻が本当に良くて、思わず叫びそうになってしまった思いをブログに書こうとして書けないままでいたけれど、ゴールデンウィークに読み返して、やっぱり書こうとPCを開きました。

毎回新刊が一番アツい作品として、毎回発売を楽しみにしています。

 

 

ブログで初めて取り上げるにも関わらず、当たり前のようにシオリエクスペリエンスの話を始めようとしているので、少し足を止めて説明しますが、「試し読んでみてくれ!って言っとけ!」と私の中の貧相な感性と語彙が言っているので、是非一度試し読んでみてください。

 

“ジミ”な高校英語教師の本田紫織に、“ヘン”な世界一のギタリスト幽霊が取り憑いた!? しかも身に覚えのない“契約”のせいで「27歳が終わるまでに音楽で伝説を残さなければ死ぬ」ことに。現在、27歳の誕生日を迎えたばかりのアラサー女子、その運命やいかに──!?

 

SHIORI EXPERIENCE~ジミなわたしとヘンなおじさん~(1) (ビッグガンガンコミックス)

 

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