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【高額療養費制度】突然の手術や入院が決まったら、限度額認定の手続きをおすすめします。

\突然の手術/

みたいなことがあった時、「えっ手術や入院にかかる費用はどうなるの…」と不安になったことはありませんか?私はつい先日なりました。

なりましたが、人事担当をやっていて、「高額療養費制度」のことを知っていたので、すぐに手続きを取りました。

人事担当として手続きしたことありましたが、実際使ったことはなかったため、今回これを経験できることがありがたい!という非常に前向きな気持ちを胸に臨んでいます。

この制度、入院手続き時に病院からも案内をしてもらえるとは思うのですが、最初から知っていると心の持ちようも違いますので、ぜひご一読ください。

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高額療養費制度とは

 さて、高額療養費制度とは一体どういう制度なのか。これは、「1ヶ月あたりに支払う医療費には上限がありますよ」というものです。

高額な医療費を支払ったときは高額療養費で払い戻しが受けられます。

高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。

協会けんぽHP 「医療費が高額になりそうなとき」より

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3020/r151

図にするとこうですね。

f:id:dego98:20190815190055p:plain

①健康保険の力で、窓口負担が3割になります
②3割つったって、もともとの金額が高かったら3割でも高いよね!
3割負担した中でも1ヶ月での上限額が決まっているよ!
それを超えた分は後ほど払い戻すよ!!
⑤ありがとう高額療養費制度!!

これは、医療費が3割負担になることでお馴染み「健康保険」に入っている方みなさまが受けられる制度です。割と多くの会社員が入っているであろう「協会けんぽ」でも、自営業の方筆頭である「国民健康保険」でも同様です。

会社や業界独自の「健康保険組合」の場合は、健保が補助する金額が大きかったりします。強いぞ健康保険組合

具体的にどれくらいが上限なの?

69歳以下の人の基準がこんな感じです。

所得区分

自己負担限度額

1.標準報酬月額83万以上

252,600円+(総医療費-842,000円)×1%

2.標準報酬月額53〜79万

167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

3.標準報酬月額28〜50万

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

4.標準報酬月額26万以下

57,600円

5.住民税非課税の被保険者

35,400円


と、まあこの表だけ見てもちんぷんかんぷんなんですよね。
 
※総医療費は、「1ヶ月あたり」の「保険が適用になる」医療費のこと。3割にする以前の金額。

【標準報酬月額】というのは、すごくざっくりですけど、「あなたが月々いくらくらいもらってるのか」です。月のお給料(額面)がどれくらいになるのかを当てはめてください。*1

<実例>

・月30万くらいもらってる区分3の人が

・総医療費100万円だった(3割負担でも30万!)

 80,100 + (1,000,000ー267,000)×1%

 →80,100 + 733,000 ×1%

  →80,100 + 7,330

   =87,430円 ←30万払ったけど21万くらい返ってくる!

まぁまぁ計算はめんどくさいですが、総医療費が100万だった場合の限度額はこれくらいになります。

所得区分 総医療費 自己負担限度額
¥1,000,000 ¥254,180
¥1,000,000 ¥171,820
¥1,000,000 ¥87,430
¥1,000,000 ¥57,600
¥1,000,000 ¥35,400

協会けんぽも試算を用意してくれていますね。(これは健保が補助する金額のシミュレーションですが…)

高額療養費簡易試算(平成27年1月診療分から:70歳未満用) | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

あとから返金があるとはいえ、先に払うのがきつい…

実質の負担が安くなるのはわかりました。

しかし、いくら後から返金があるとはいえ、立て替え払いするのは大変。3割負担とはいえ、医療費が100万したら一旦30万払わなければならないわけで。

その場合、あらかじめ健康保険組合に申請をすることで、「私の上限金額はこれです」と証明する書類を発行してもらえます。*2

これを病院に提出すると、上限金額を考慮して窓口精算を行ってくれるのです。支払額は実質同じですが、「立て替え払いをして後から差額をもらう」か「最初から上限額までしか支払わないか」の違いです。

申請から発行まで2週間程度かかるかもしれませんが、「あっ!これは高くなる!」とわかったら速やかに申請をしましょう。

会社経由でお願いすることもあれば、直接健康保険組合にお願いすることもあるかと思います。会社にお勤めの方は急ぎ給与担当の方に、国民健康保険の方は市町村へお尋ねしてみてください。

まとめ&補足

・1ヶ月あたりの医療費負担は上限が決まっている。*3

・ちなみに、年に4回以上発動すると更に上限が下がるオプションもある。

・後から差額をもらうもよし、あらかじめ申請して上限額までの支払いにするもよし。

厚労省もまとめてくれてました。わかりやすい…。

 https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf

 

 いかがでしたか?(テンプレ)

「費用が心配!」ということもありますが、実は普段から加入している健康保険である程度のカバーはできるんですよね。もちろん、保険適用外のものや差額ベッド代などは含まれない、など条件はありますが…。そういうのを、民間の医療保険でカバーするんかなぁー、とぼんやり思っています。

入院となると、どちらかといえば会社を休んでいる場合の収入面が気になりますね。ケアすべきはそういう方面なのかもしれません。(とはいえ、病気で休んでる間給料がもらえない場合も、健康保険から給与補助的なものがでます。タイムラグはありますが…)

病気やケガで会社を休んだとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

この制度についてはまた追々。

 

ぜひ一度、ご自身が加入している健康保険について調べてみてくださいね。

*1:入社時に決まる給与等をベースに決めて、それからは原則4〜6月の給与の平均で毎年更新していきます。この金額をベースに、あなたの保険料が決まっています。

*2:2023年追記 マイナンバーカードと保険証を紐づけていた場合、医療機関マイナンバーカードを読み取ることで限度額の提示ができるようになりました。詳しくは別の記事で。

*3:扶養家族分も合算できる!