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2019卒 新卒活動解禁にあたって 〜ダイレクトリクルーティングが今後どう盛り上がるのか〜

2019年の新卒採用が解禁になった!と報道が盛んになっている今日この頃。
1年前にも新卒採用に関して記事を書きましたが、ではでは今年はどうなのかな?ということを書こうと思います。 

dego98.hatenablog.com

まぁ採用に関する大きな流れは変わっていません。
改めて分類してみると

<自社サイト直接型>

ナビサイト?載せんでもええわい。うちのホームページを見て、直接応募してくれ!という企業。ナビを使っていたとしても、広報的な意味合いで、具体的には自社HPでよろしく頼む、という企業。いわずと知れた大企業や、「解禁」なんてスケジュールを気にしない企業がこれに当てはまるかな。

(学生管理の仕組みに、ナビサイト運営会社が提供する仕組みを使っていたり、普通に管理システム開発してたりするんだろうなと思います)

<ナビサイト型>

ここ最近ずーっと主流なのはこちら。リクナビマイナビを筆頭にしたナビサイトで、企業は宣伝の広報と学生の管理を。学生は企業の閲覧と応募を行うプラットフォームとして活用しています。いわゆる「母集団の形成」ですね。そっから後の選考フローに案内していくイメージです。

ナビ側は学生の志向に応じて企業の提案を行ったりしますし、企業は学生の属性を検索して「うち、どうすか!?」というメールを送ったりできます。最近では個別のターゲットに直接連絡する、ダイレクトリクルーティングチックな仕組みも構築されている模様。

上記二つは、企業的にも"待ち"っぽい性格があります。テーマパークのように広報して入り口をアピールして、学生の入園を待つ。あるいは、餌をまいて網に引っかかる学生を待つ。

かつての買い手市場なんかでは、こうやって学生を待ってりゃあよかったんですが、それこそ今は売り手市場。企業の人手不足やら、SNSや報道を通じて「こんな働き方がしたいなー」が具体的に出てきた時代。大企業だから安定だなんて言ってられなくなってきた時代が目の前に来ていて、意識は少しずつ変わってきているように思います。

<人材紹介型>

新卒に対して人材紹介、ってどうなんでしょうね。流行ってるのかな。
エージェントが間に入って、学生と面談して・・・「紹介できる人材のストック」を増やして、一方で企業の求める人材をヒアリングして、学生と企業をマッチングさせるやり方。間にエージェントが入ることで、企業は結構マンパワーはかけずに実施できるのがメリットでしょうか。エージェントの手腕が問われるところですが、エージェントも、企業に人を紹介しなきゃいけないので、学生に対して「こんな企業があるけどどう!?受けてみない?」って感じでいろいろ提案するので、必ずしもシンクロ率が高いとは思わない今日この頃。

<逆求人型>

ダイレクトリクルーティングと呼ばれるタイプです。
学生の登録している情報を見て、企業が直接アプローチをするタイプ。
これが近年盛り上がっているようですよ?
学生は「どうやって自分をアピールするか」や「やってみたいこと」を考えて登録できる。自分の実績をビジュアルでも表現できる。一方で企業は「こんな学生がほしい・育てたい・活躍させたい」というターゲティングをしっかりする必要がありますし、「この学生を振り向かせたい!」とアプローチの手法にも頭を使う必要があります。

先述のとおり、「働き方」というキーワードが結構世の中に出回って、「企業に入る」だけじゃない分、自分が何をしたいのか、というところを考えないといけないなー、、という学生が増えてきていると思います。全員がそうとはまだまだ言えませんし、「とりあえず大手企業がいいよね」って学生もいるので。

cybozushiki.cybozu.co.jp

今までのシューカツの形って、ほんといきなり大海に飛び込んで、「内定もらうためのノウハウ」みたいのに頼っちゃうし、自分の経験を「攻略本」に載っているエピソードのように組み合わせた結果、サークルの副部長が増殖するし、多くの「かつては解散の危機にあったサークル」エピソードが氾濫していくんですよね。
内定だけを目指した結果よくわからんところに、納得できないまま内定もらって入社した後超つらい、みたいなことが頻繁にあったと思います。これは、企業のあり方にも、学生側の動き方にも問題があって。

ダイレクトリクルーティングのサービスのひとつ、OfferBoxはこのあたりを考えてるようで、私も結構共感できるところがありました。

offerbox.jp

i-plug.co.jp

学生との接触を増やして、企業側も学生側も腹を割って話す機会がもっともっとあるべきだと考えています。そのために、個別のアプローチ手法を定着させようとしているダイレクトリクルーティング。

これがもっともっと広がって、採用手法の一つとして注目を集めていくと何が起こるのか。

・企業側は、「こんな新卒がほしい」と具体的にターゲットを決めていくし、その人たちが活躍するにはどうしたらええんや、と考えていくし、そのためのアプローチに頭を絞っていくし、人事担当だけが考えるんじゃなくて、経営陣を巻き込んでいく必要がある。

・学生側は、個人としての魅力みたいなもんをどう伝えるのかを考えていく必要があるし、具体的にこんなことがしたい!というところにいたらなくても、今までの自分の経験や志向に応じて何に結び付けたらいいんだろう?と考える機会が増える。企業からアプローチをもらったりすることを通じて会社の理解も自己理解も深めていける。
っていうか、大学入った!シューカツは別途考えるイベント!という切り分け方ではなく、自分は何を仕事にするんじゃろ。と考えたうえで大学を選んだり大学で学ぶことを選んだり、大学じゃない何かで学ぶことを選んだりするようになる。

と、企業側も学生側も意識が変わってくんじゃあないでしょうか。

 

「いやいや、とりえあえずどんな学生でもいい。量がいるんじゃ」っていう新卒採用する企業もあるでしょうし、「とりあえず稼げりゃいいです。仕事は仕事。割り切ります」って学生もいるでしょう。それはそれで残ると思いますし、間違った考え方じゃあない気がする。「完全週休二日で給料がもらえて有給も使いやすければイイ」って、そりゃそうなんだけど、その環境は待ってたら来ないのであるなー。

 

ダイレクトリクルーティング、実際考えると企業側のマンパワーめっちゃ使うんですよね。こんな学生がほしい⇒実際いる?⇒どうアプローチする? っていうのを一人ひとりやっていかなきゃいけない。今までのナビみたいに母集団をがーっとあつめて、フローでふるい落としていくのが効率的なのは効率的なんですよね。だからダイレクトリクルーティング一辺倒になることはないと思いますが、有効な手段として活用する企業は増えていきそうな気がする。

 

OfferBoxに感じるもう一つの可能性

OfferBoxがおもしろいなと思うのは、学生がよくある履歴書・ESだけじゃなくて、何かの写真なり、製作実績なり、動画なり、論文なりも載せられるところ。

これ、つまり内定マニュアルに載っているような美談エピソードを捏造しなくても、単に「こんなことやった!」って実績を純粋に評価してもらえるメリットがあります。

あと、OfferBoxに感じる将来性として、障害を持つ学生の採用にもメリットがありそうなんですよね。
めっちゃ意欲もバイタリティも、なんなら様々な実績もある学生が多くいて、アピールがしやすい。「こんな障害があるのでこういった配慮があるとありがたいです」ってことも、ビジュアルで表現できる


企業の採用ページなんかを見ていると、「障害を持つ学生のエントリーはこちら」みたいに、そもそもの入り口や、担当業務も限られたり、そもそも待遇がぜんぜん違ったりする。そんな枠の中にとらわれてしまう。

"このあたりに配慮が必要だけど" こんなことできるぞー!やりたいぞー!!って人は多くいるはず。でもそれって、入り口がそうやって縛られちゃったらアピールしにくいし、文章だけのESや、ナビの大網でバーッと集めた母集団からスタートすると、障害の部分に目がいってしまって見落としてしまう。

そんなミスマッチをなくすことができるのが、OfferBoxをはじめとしたダイレクトリクルーティングサービスの意義なのかなーと思いました。

大学生諸君は一度登録してみてはいかがでしょうか。いろいろサービスはあるみたいですよ。

新卒ダイレクトリクルーティングとは?6サービスの特徴をご紹介 | HR NOTE

 

あと、こういうサービスの難点は、地方ですね。地方でバリバリやる気がある方々に対して、地方企業への営業はきっとまだまだで、東京や大阪といった都会中心の企業の参画に偏っているんじゃないかな。まだまだ発展していくサービスだと思うので、そのあたりの拡充が急がれている気がします。

 

 

会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。

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 買いました。読んだら記事を書きます。