元々夏に浴衣を着たり、ということは好きで
学生時代に買った浴衣を着て花火大会に繰り出したり、
梅田で開催される梅田ゆかた祭に参加したりはしていました。
とは言え、そういうイベント時のみしか…という具合だったのですが
お嫁さんが元々「普段着着物」に興味があり、ツイッター等で着物界隈の方々と知り合いになれたこともあり、決定打として親から着物を頂いたということがあって、着物を外出時に、気楽にひょいひょい着ることを楽しみたい!という思考になりました。
ということで足を踏み込んだ着物の世界。2月に外出デビューしてからのことを振り返ります。
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1.着物を「正しく着る」よりもまずは「楽に着る」
・先人に学んだ
着物は敷居が高そうで、素材や格式の知識や、きちんとした着付けの仕方、揃える物を揃えなければいけない!という概念がどこかにありました。どうにも着物は目につくので、「正しく」ないと他者からなんか言われるんじゃないか…という勝手な恐怖心があったんでしょうね。
でも、着物って元々昔の日本人が普段の生活で着ていたものであり、そこまで気にすることもなかろうやい。という思いもありましたし、何より「ファッションとしての着物」とか「着物を楽しむ」とか、そもそも「普段着るものとしての着物」として、選択肢の一つとしての装いとして楽しんでいる方々が、割とたくさんいることを知りました。
洋服と同じで、最低限のTPO(ここはスーツだと違うな…とか、Tシャツ短パンだと変かな…とか)をわきまえるくらいの気持ちでいれば、気軽に楽しめるな~と割り切れたのが一番かも。
「着物」着るときに、内側に着る「襦袢」の代わりにタートルネック着たりシャツ着たり。これって結構定番で、暖かいし結構合うし。オススメ。シャツ着ると中がごわごわっとして襦袢の時と違うなー!という着付け感はありますけど。
こういう楽しみ方はキモノガールとして活躍されているゆっけさんを始めとして
ツイッターやインスタグラムで、着物を楽しまれている方と繋がりを得たことで、実際の着こなしを見て学んだ部分も大きいです。
他の方のツイートも引用すると…
初めての着物はおすすめされた丈。しばらくして、より長めが好みと気づく。でも夏ものは短い方が好き。これに気づくまでに10年近く。
— ash (@ash_tw) July 16, 2017
だから、「着物が似合う年になったら着る」って言うてる人に言いたい。
「どうせ着るなら早い方がいい」
自分スタイルを確立するには意外と時間がかかる。
…ということです。こんなこと言ってる私ですが、きっと数年後には「ザ・基本に忠実な着方ブーム」が来たり「民族衣装と合わせてみる」みたいなことを始めたりするかもしれません。でもこれって、着物に限らず洋服でも好みの服ブームが変わってきたのと同じかも。
・本に学んだ
上に書いたようなことを後押ししてくれる一冊となりました。
しかし!他の「1から知る着物!」みたいなテーマの本は、まず着物の素材の格式や専門用語の解説から入ってしまっていて、「あっ間違えちゃいけないんだ・・」みたいな雰囲気になってしまうので注意が必要かもしれない。そのテーマは間違っていないんだけど。私みたいにまずはどんな着方があるのかしらん。と思って読み始めると萎縮してしまう。
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2.お店に行ってみる
特に男性は、着物や浴衣をどこで買えばええねん!ってなることが多いです。
ぱっと思いつく百貨店だとべらぼうに高いし…京都の商店街等あたりなら、浴衣なら色々買えますが(私も最初の浴衣は寺町商店街だった気がする)ちょっと祭り祭りしてる部分も感じちゃって。
私がよく遊びに行くお店をいくつか紹介します。
最初に紹介するのは京都のミミズクヤさん。洋服地の着物を扱っていらっしゃって、もろもろかわゆくてカジュアルな感じで始めたい方にはぴったりかと。
女性はもちろん、男性の着物も扱われていて、他では見ないユニークな着物が1万5千円くらいで手に入ります。ユニークな角帯もあるので、ヘビロテできます。特に角帯は1本で3役のリバーシブル仕様だったりもするので重宝してます。
(ミミズクヤさん前で。マフラーも巻くし靴も履く)
東京であれば上野の藤木屋さんも。
ド定番な感じの着物から、ちょっと遊べる着物やこだわりデニム着物なんかも。浴衣は7千円から取り扱っているので案外気軽に始められます。浴衣シーズンであれば、浴衣・帯・腰紐・下駄セットで2万かからないんじゃないかな。
7月いっぱいであれば、大阪のグランフロントにあるカレンブロッソさんで期間限定出品してらっしゃるので、大阪界隈の方は是非。
ミミズクヤさんも藤木屋さんも、カレンブロッソさんもSNSを通じて知り→店舗へ足を運ぶ ということをしているんですが、こういったお店に行って「これから始めたいんですけど…」と話すと、とても暖かく接してくださいます。
百貨店や、ちょっと格式高い着物屋さんに行くと「普段着着物」じゃなくて「超しっかりしたすごい着物」を着る前提で接客トークをされた経験があって、まずは踏み込んでみたい…というニーズを汲み取ってもらえず不快な思いをした思い出があるので、(もちろんお店の売りたい商品や、そもそものターゲットが違うのもありますが)気軽に始めてみたい、という人に向けて発信している方々は心強いなぁと思います。
そういった方々に相談していく中で、いろいろお店やイベントを紹介してもらえて、より背中が押されて気軽に楽しめるようになりました。
3.案外着るのは難しくないし、「っぽく」はなる。
男性は特に、そんなに着物着るの難しくないです。装備品が少ない。
上記のシャツみたいに代用してもいいし、「襦袢Tシャツ」なんて商品があったりもします。帯だってベルト式の帯がでていたり、それこそ最初はワンタッチ角帯でもいいと思います。自分で締められたらそれにこしたことはないんですが。
それこそ、先ほど挙げたお店で相談したらいろいろ教えてもらえますし、いわゆるかちっとした着方も、ちょっと楽できるテクニックなんかも身につきます。
近年は着物・浴衣のイベントも増えてきている印象があります。ちょうど週末に開催されるゆかた祭なんかも、いろんなところが着付けをしてくれたり、入門編にはもってこい。
「着物を着てみたい」という需要は結構あると思うんです。でもその場がないし、あるとしても結構なハードルの高い受け皿ばかり目立ってしまっている気がする。気軽に着る着物を買う場所もわからないし、ちょっといい店にいったら気圧される悲劇。
気軽に着物を着る機会がもっとあったら、気軽に楽しむ方々が広告塔になって「あれ、着物ってあんな気軽に楽しめるもんなんだ」と気づいてもらえるきっかけになると思います。…まぁ、そんなこと言いつつ、私は単に他の人がいろいろ着物を着たりして、かっこいいなーかわいいなー!ってやりたいので、着物人口増えねえかなーと思ってるだけなんですけど。
いろいろイベントに参加したりして、仲間を増やしていきたいなあ。
とまぁ、ちょっと興味がある人には是非紹介しておきたい、ゆっけさんの活動を紹介しておきますね。
ゆっけさんから購入した古着浴衣。ストール巻くのも別に珍しくない合わせ方だと思います。
浴衣とか着物って、「洋服では絶対に手を出さない色や柄」でも「着物なら案外しっくりくる!!」っていうのが多くておもしろい。